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第二章 第八話


上地優勝

 2020年10月9日のニュース記事:  パリで開かれているテニスの四大大会、全仏オープンの車いすの部の女子シングルス決勝で、上地結衣選手が大谷桃子選手に勝って2年ぶり4回目の優勝を果たしました。9日に行われた全仏オープン車いすテニスの部の女子シングルス決勝は四大大会の決勝で初めてとなる日本勢どうしの対戦となりました。上地選手は「日本選手どうしの対戦で、変な緊張感はあった。大谷選手に対し、四大大会で2回目の出場で優勝させるわけにはいかない、そう簡単に取らせるわけにいかない、という意地があった。来年の東京パラリンピックに向け大谷選手ももっともっと精度やプレースタイルを磨いてくると思う。東京パラリンピックでもまた戦えたらいい」と、第一人者のプライドをのぞかせていました。

 三人が、放課後、運動場の自主練の合間に、休憩をしていた。 「勇気付けられるな」義助が、ニュース記事を読んで、大喜びした。 「凄いことだね。東京オリパラでも、活躍させてあげたいな」アナも、笑みがこぼれた。
ルール

 2020年10月10日のニュース記事:  東京オリンピック・パラリンピックの競技会場や選手村での新型コロナウイルス対策について政府や大会組織委員会は、選手の行動範囲を限定することで感染防止を徹底する方針を確認しました。今後は、実効性の担保などを課題に、具体的にルールを定めていくことになります。9日の会議では、選手たちは、競技会場や練習会場など、限定した範囲内での行動とするほか、飛まつを防ぐためロッカールームでの歌や円陣の制限、選手村は食堂の座席を減らし、相部屋では消毒や換気を徹底するなど、感染対策の案が示されました。

 三人が、休み時間に、支援学校の教室で、談笑していた。 「どんなルールになるんだろうね?」アナが、疑問に思った。 「観光も楽しんで欲しいけど、少なくとも、大会前から終わるまでは、制限を受けるかも知れないね」義助が、答えた。 「悲しいけど、その分、選手村とかでの楽しみを増やしてあげたいな」 「例えば?」 「う〜ん……」アナが、思案した。 「バーチャル日本観光とか。実際、コロナの影響で、多くの観光地が、ネットに力を入れているよ」カズが、助け舟を出した。 「そうなんだ〜」義助が、感心した。 「他には……日本の観光地とか、なんなら家庭でも、情報発信して、外国人選手を飽きさせない情報を提供すれば良いんだ。BS放送とかで、24時間、そう言った日本の情報を提供する番組を流したり」カズが、乗り気になった。 「確かに、情報に関しては、東京オリパラは、特殊な大会になるかもね。これまでにないほど情報化社会になったから、今後を占う上でも、どうしても、開催したい。そして、選手に満足してもらいたい」カズが、真摯に語った。 「なんかできると良いな……」アナが、思案した。


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