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第四章 第十話


 2021年3月3日: 今夏の東京オリンピック・パラリンピックについて、政府は海外からの観客の受け入れを見送る方向で調整に入った。国際オリンピック委員会(IOC)などと協議して月内に最終判断する。3日、複数の関係者が明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大を懸念する世論に配慮した。国内の観客の受け入れは規模を含め引き続き検討し、4月に結論を出す。

毎日新聞

東京オリパラ応援団長!@we_love_olypara·3月3日 東京にコロナの慰霊碑を建てる。さらに、海外の人の為に、ネット上で、慰霊碑の様子を伝える映像やライブ中継などをして、東京オリパラを観戦しつつ、亡くなった方のご冥福を祈ることができるようにする。慰霊碑には、全ての死者の名を刻む。 #東京オリパラアイデアボックス

東京オリパラ応援団長!@we_love_olypara·3月9日 東京オリパラが、無観客になったら、世界中からの声援を、SNSの音声やテキストチャットでテレビ・ネット中継で流すのです。双方向性+言語翻訳で、他国の人々とも交流できる。世界が応援している大会にできるはず。 #東京オリパラアイデアボックス

 放課後、アナ、カズ、義助が、支援学校の教室で、自主練の準備をしていた。 「なあ、今度、お寺に行かないか?」義助が、言い出した。 「お墓参りでもするの?」アナが、聞いた。 「いや、座禅でもしようかと」 「またどうして?」 「鬼コーチが、東京オリパラは、メンタルの大会になるって、口を酸っぱくして言うんだ。それに、ここのところ、東京オリパラ関係で、モヤモヤしているだろう」 「確かに」カズも、義助の意見に賛同した。 「じゃ、行こうか」アナも、お寺に行くことにした。 「お寺には、連絡しておくから」義助が、申し出た。 「お願い」  翌週の土曜日、三人が、近所のお寺に座禅をしに行った。 「いつ来ても、荘厳な雰囲気ね」アナが、お寺の中をキョロキョロ見回した。 「座禅に集中しろ」義助が、アナを諫めた。 「はーい」アナが、軽々しく答えた。  そうして、三人は、座禅を終えた。 「東京オリパラでの成功を祈念しております」和尚が、ありがたい言葉をかけてくれた。 「ありがとうございます」三人が、深々と頭を下げて、お寺を後にした。 「良い気分転換になった」義助が、満足げに言った。 「そうだね」アナが、答えた。  三人は、徒歩で、帰宅の途に就いた。 「今日は、自主練はなしにしようか?」義助が、提案した。 「そうだね。たまには、体を休めないと」アナが、言った。 「アナは、休んでばかりだろう」カズが、アナに突っ込みを入れた。 「うるせえよ!」 「ハッハハハハ」 「あのさ、前から聞きたかったんだけど、アナとカズは、付き合っていたのかい? 小学校の時とか」義助が、アナとカズに尋ねた。 「付き合ってないよ〜」アナが、気恥ずかしそうに答えた。 「ハッハハハハ」 「正直、告ったことはあった。けど、振られたよ」カズが、真摯に答えた。 「どうして断ったの?」義助が、アナに問うた。 「あの当時、体の状態が本当に悪かったから、無責任に付き合えないと……」アナは、心臓病の心配をしていて、無下に付き合えないと判断していたのだ。 「無責任だなんて。逆に、アナは、どうして義助と付き合うことにしたの?」カズが、アナに聞いた。 「なんか惹かれるものがあったのねぇ」 「なんかって、何だよ」 「家族を失った者の影かな」 「なんだよ、それ」 「ハッハハハハ」 「泳子、幸せにしてあげてね」アナが、カズに頼んだ。 「もちろん、そのつもりだよ」カズが、頼り甲斐のある返事をした。 「さ、東京オリパラに向けて、練習するぞ!」アナが、気合を入れた。 「口ばっかだな」カズが、アナに突っ込みを入れた。 「ハッハハハハ」  三人は、本当に仲良しだった。


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