高次脳機能障害は、けがや病気によって脳に損傷を負い、知的な機能に障害が出て日常生活や社会生活に支障を来す状態を指します。典型的な例は、脳梗塞を発症し、治療とリハビリによって体のまひはある程度改善したものの、失語症が出て社会生活が営めないといった状態です。国や自治体は、障害者総合支援法によって、このような障害者を支援するために、高次脳機能障害の診断基準を設けています。その前提条件となっているのは、事故などによる受傷や他の病気が原因で、脳の病変の発症が確認されていることで、先天的な障害、周産期の受傷による脳の障害、発達障害などはこの高次脳機能障害には含まれません。
出典:ドクターズ・ファイル