ダウン症は、体中の細胞の核にある二十一番染色体が、三本ある障害です。正常な卵子や精子は、染色体を一本ずつ持っています。そして、それらが受精すると、二十一番染色体が二本になります。しかし、受精前の段階で、卵子か精子の二十一番染色体が、一本多いと、受精した時に、二十一番染色体が三本になってしまいます。それが、ダウン症なのです。正確には、ダウン症の中のトリソミー21と言うものが、これです。その他、数%の確率で、転座型とモザイク型と言うものがあります。
ダウン症児の多くは、流産することが多いですが、それでも、千人に一人くらいの確率で、産まれます。およそ半数に心臓病などの合併症があります。心臓病を根治できれば良いのですが、根治手術が不可能だと、心臓発作を起こすことがあります。心臓病の為に、幼くして亡くなる子も多く、平均寿命は、六十年くらいです。